はじめまして、こんにちは。
留学会社アフィニティの中里です。
留学カウンセリング時に、下記のご相談を多くいただきます。
『語学学校に通うコース期間を悩んでいます・・・。』
確かに、留学するとなると学校に通う期間はとても重要ですよね。
ご安心ください。
目標達成の為の、語学学校に通うべき期間の目安は、現在の英語力と目標とする英語力で計算が可能です。
この記事では、現在の英語力から目標達成に必要な、コース期間の目安、計算方法についてご紹介いたします。
自分が英語を学ぶ目的、目標を明確にする
英語を勉強する目的は、みなさまそれぞれ異なります。
- ワーキングホリデー
- 生活に必要な最低限の英語力が必要
- 現地のスターバックスコーヒーで働ける英語力が必要
- 休学留学
- 世界中に友達がほしい、日常会話が話せるようになりたい
- 帰国後の就活に向けて、TOEIC850点を目指したい
- 大学・大学院
- 進学に向けて、IELTS7.0のスコアが必要
- アカデミック英語を勉強したい
- 社会人の留学
- ずっと憧れていた留学を自分の貯金で実現したい
- キャリアップに向けて、ケンブリッジ英検の資格を取得したい
- 海外の企業に転職したい
- 海外に移住したい
- 短期語学留学
- 日常会話をマスターして、外国人の友達が欲しい
- ひとりで海外旅行ができる英語力を身に着けたい
- 旅行ついでに、英語を学びたい
- 映画を字幕無しで観れるようになりたい
- 海外に暮らしながら勉強したい
- 英語の勉強が好き
上記はあくまでも一例ですが、自分が英語を学ぶ目的を考えてみてください。
その上で、自分にとってどのレベルの英語力が必要かが明確になります。
それと同時に、現在の自分の英語力がどのレベルであるかを明確にする必要があります。
目標とする英語力と、現在の英語力を明確にする方法
必要な語学研修期間の決め方
語学研修期間を決定する際に必要な作業は、まずはじめに現時点での自分の英語力と、目標とする英語力の差を明確にすることです。
そのために必要な情報として、欧州評議会(Council of Europe)が開発した、外国語の運用能力を判断できるCEFRを活用します。
英語の運用能力を測る方法[CEFRについて]
CEFR(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment:外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠)とは、欧州評議会(Council of Europe)によって開発、2001年に発表された、外国語の運用能力を同一の基準で測ることができる国際基準です。
CEFRでは6段階のレベル[A1、A2、B1、B2、C1、C2]で評価され、初級レベルとされる基礎段階の言語使用者[A1、A2]、中級レベルとなる自立した言語使用者[B1、B2]、上級レベルとされる熟達した言語使用者[C1、C2]の3つのグループにわけられています。
CEFRは英語力だけに限らず、日本語やフランス語、ドイツ語など他の語学のレベル分けとしても活用できますよ。
段階 | CEFR | 能力レベル別に「何ができるか」を示した熟達度一覧 |
熟達した言語使用者 | C2 | 聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築できる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。 |
C1 | いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができる。 | |
自立した言語使用者 | B2 | 自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。 |
B1 | 仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。 | |
基礎段階の言語使用者 | A2 | ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる。 |
A1 | 具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。自分や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりすることができる。もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助けが得られるならば、簡単なやり取りをすることができる。 |
自分の英語力を把握する
CEFRの表をじっくりと読み、現時点の自分の英語力を判断してみてください。
一般的に、義務教育で英語教育を受けている日本人の場合、最低でもA1レベル以上の英語力があると言われています。
もし、IELTSやTOEFL iBT等の英語検定資格をお持ちの方は、下記の表を参考に現在の英語力、CEFRのレベルを判断することも可能です。
目標とする英語力
次に、ご自身が目標とする英語力をCEFR[A1、A2、B1、B2、C1、C2]から判断してみてください。
(更に、各レベルの中でも、初級、中級、上級の三段階程度に分けて考えてみてください。)
- A1レベルの目安
- ひとりで海外旅行ができる英語力を身に着けたい
- A2レベルの目安
- ワーホリビザで海外に滞在、最低限の英語力を身につけ日本食レストランで働きながら海外生活をしたい
- B1レベルの目安
- 日常会話を話せるようになりたい
- 外国人の友達ときちんとコミュニケーションをとりたい
- B2レベルの目安
- 英語を使って海外で働きたい
- ビジネスシーンで使える最低限の英語力を身につけたい
- ケンブリッジ英検FCEの英語資格を取得したい
- IELTS5.5〜6.5の資格を取得したい
- C1レベルの目安
- 大学・大学院に進学したい
- 英語で何かを学べるレベルの英語力を身につけたい
- ビジネスシーンで問題なくコミュニケーションをとりたい
- ケンブリッジ英検CAEの英語資格を取得したい
- IELTS7.0〜8.0の資格を取得したい
- C2レベルの目安
- ほぼネイティブレベル
- 自然に流暢かつ正確な英語を話せるようになりたい
- ケンブリッジ英検CPEの英語資格を取得したい
- IELTS8.5〜9.0の資格を取得したい
目標の英語レベル達成に必要な学校期間の計算方法
現在の自分の英語力と、目標とする英語力のレベルが分かったら、後は簡単です。
一般的に、CEFRのレベルを一段階上げるのに必要な英語学習時間は、240時間と言われています。
一般的な海外の語学学校のフルタイムコース(インテンシブコース)の一週間の授業時間は約20時間前後です。
その場合、一段階レベルを上げるのに必要な学習時間は、240時間を週20時間で割った場合、ちょうど12週間(240時間 ÷ 週20時間)となります。
そう、約3ヶ月間の語学研修で現在の英語力から1段階上のCEFRレベルに英語力を伸ばすことが可能です。
計算方法:
CEFRレベル数 ✕ 3ヶ月間 = 必要な英語学習期間目安 |
ワーキングホリデービザで海外に渡航する際に、3ヶ月間の語学留学に通う方が多い理由、3ヶ月間の留学プログラムを留学会社からお勧めされる理由として、現在A1レベルの方でも、3ヶ月間の語学研修で、A2レベル(目安:ワーホリビザで海外に滞在、最低限の英語力を身につけ日本食レストランで働きながら海外生活をしたい)の英語力を身につけることが可能な為、と言われています。
A2レベルの英語力を習得することで、海外でジャパレス等でのアルバイトをしながら生活ができるようになります。
その他の例として、『英語すごく苦手、A1レベルかな?』と想定した方が、『外国人の友達ときちんとコミュニケーションをとりたい!B1レベルを目指したい!』と考えると、ちょうどCEFRで[A1 → A2 → B1]と、2レベルCEFRを上げる必要があります。
2レベルの英語力を上げる場合には、2レベル✕3ヶ月間の英語研修、つまり6ヶ月間の語学勉強、語学留学で目標を達成することが可能です。
2レベル(CEFRレベル数 )✕ 3ヶ月間 = 6ヶ月間(必要な英語学習期間目安) |
大学生の休学留学や、社会人のキャリアアップ長期留学で多い例として、現在はA1〜A2レベル、目標はビジネスシーンで活かせる英語力、ケンブリッジ英検FCEの資格を取得したい!と言った方の場合、目標がB2レベル以上となります。
その場合、CEFRで[A2 → B1 → B2]又は、[ A1 →A2 → B1 → B2]となり、2〜3レベルCEFRを上げる必要があります。
2レベルの英語力を上げる場合には、2レベル✕3ヶ月間、6ヶ月間の英語研修。
2レベル(CEFRレベル数 )✕ 3ヶ月間 = 6ヶ月間(必要な英語学習期間目安) |
3レベルの英語力を上げる場合には、3レベル✕3ヶ月間、9ヶ月間の英語研修が必要となります。
3レベル(CEFRレベル数 )✕ 3ヶ月間 = 9ヶ月間(必要な英語学習期間目安) |
一般的に、日本の高校を卒業した学生が海外の大学進学を目指す場合、事前の英語学習に約1年間の語学研修が必要と言われています。
これも、実はこの計算で考えることが可能です。
高校卒業時にA2レベルの英語力がある学生が、12ヶ月間の勉強をすることで英語力を4レベル上げる[A2 → B1 → B2 → C1]と、CERFでC1レベルの英語レベルに到達する計算です。
4レベル(CEFRレベル数 )✕ 3ヶ月間 = 12ヶ月間(必要な英語学習期間目安) |
もし、留学開始前までに少しでも英語力を上げることができれば、同じ期間、語学学校に通っても、到達できる英語レベルは異なります。
日々忙しいと毎日の英語勉強は大変ですが、留学時、未来の自分の為に少しでも出発前から勉強ができるといいですね。
CEFRで計算する、最適な留学期間まとめ
今回ご案内をしたCEFRをベースにした最適な学校期間に関する計算方法は、語学力の伸びに個人差もありますので、あくまでも参考情報、英語学習期間を検討する際の目安としてご活用ください。
また、新しい言語習得には学校で勉強をする事だけではなく、いかに英語のシャワーを浴び続けられる環境を作れたかも大切です。
その点で言うと、なるべく日本人の少ない留学環境を作るか、英語以外を使わない努力をする方法は非常に有効です。
実際に、複数の国、都市に校舎を持つ大規模語学学校のスタッフが、通われている学生の英語力の伸びと環境(都市)について調査をされました。
その結果、同じ教材、同じ指導資格を持つ講師から同じ期間授業を受けて勉強をした場合でも、入学時に同じ英語レベルだった学生の英語力の伸びが、より英語環境にあった国、都市の学生の方が、大幅に英語力が伸びた結果がでたそうです。
やはり外国語習得において、『習うより慣れろ』とは言いますが、英語環境を如何に作れるかも重要なポイントになってきます。
また、語学学校について、それぞれ学校の特色や雰囲気、在籍する講師の指導資格レベルや一クラスの人数など、ほぼ同じ金額の学費を支払う場合でも、同じ留学期間で得られる英語力には差が生じます。
語学学校に通われる場合には、通学する期間だけでなく、自分の英語学習の目的や、理想とする学習環境などをじっくりと検討をし、その希望に見合った国、都市、語学学校を選ぶようにしてください。
特に長期語学留学となると、毎日数カ月間の間、同じ語学学校に通学することになります。
学校選びを誰かのお勧めや、なんとなくの感覚で決めてしまうと、きっと後悔します。
自分で納得のいく、自分だけの学校選びを行ってみてくださいね。
アフィニティには、イギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、マルタ、カナダ、アメリカ、フィリピンの各専門アドバイザーが在籍していします。
もう少し詳しく、自分に必要な留学期間について相談をしたい、語学留学や学校について相談されたいという方には、オンラインZoomカウンセリングのご案内も行っています。
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