アメリカの大学も日本の大学と同様に単位制度になっています。日本の大学の多くは、4年間で約128単位を取得すれば卒業することができます。128単位を4年間で割ると32単位となり、1年間で32単位を取得していけば、卒業できることになります。アメリカの大学は主にコミュニティカレッジと4年制大学があり、卒業するにはコミュニティカレッジでは約60単位、4年制大学では約120単位が必要となっています。また、コミュニティカレッジから4年制大学、4年制大学から他の4年制大学へ編入することができます。アメリカの大学は卒業するために必要な単位数を取得すれば卒業できます。それはアメリカの大学が単位制で運営されているからです。ではアメリカの大学の単位ってどのようになっているか見ていきましょう。
アメリカの大学の単位と学年
履修科目ごとに単位があり、取得した単位数で学年が決まります。専攻学部で必要とされる単位数を取得すれば、年数や学期は関係なく卒業が可能です。ちなみにアメリカの大学では卒業式があるのは、春学期終わりの5月です。卒業式は年1回行われる大学が多いですが、卒業は学期ごとにできます。
1年生(Freshman) | ~30単位 |
2年生(Sophomore) | 30~60単位 |
3年生(Junior) | 60~90単位 |
4年生(Senior) | 90単位以上 |
アメリカの大学の学期制度
日本の大学は最近、9月入学を実施する大学はありますが、主な大学は4月入学と、入学時期が限られています。一方、アメリカの大学にはセメスター制度(2学期制)またはクォーター制度(4学期制)を採用しています。
▶セメスター制度:9月~12月(秋学期) 、1月~5月(春学期)の2学期制。5月~8月の夏休み期間にサマーセッションを行う大学もあります。通常は1学期5~6科目で単位にすれば15~18単位を取ります。
▶クォーター制度:9月~11月(秋学期)、12月~2月(冬学期)、3月~5月(春学期)、5月~8月(夏学期)の4学期制。夏学期は夏休みとなりますが、授業を取ることができます。通常は1学期3~4科目で単位にすれば12~15単位を取ります。
卒業単位とは?
卒業単位は、大きく3つに構成されています。
① 一般教養科目:理数系、社会学系、人文科学系の必須及び選択科目
② 専門科目:専攻する分野の必須科目
③ 選択科目:専攻する分野の選択科目
4年制大学の最初の2年間は①一般教養科目と②専門科目の基礎を履修します。残りの2年は専門科目と選択科目を履修します。自分自身が何の科目(=単位)を取らないといけないのかを理解し、1学期の科目数を増やし単位を取得すれば、4年かかるところが、3年半で卒業することも可能です。
コミュニティカレッジから4年制大学に編入することもできます。コミュニティカレッジでの編入プログラムでは①一般教養科目と②専門科目の基礎を履修しますので、4年制大学の最初の2年間と同等です。1学期の科目数を増やし単位を取得すれば、コミュニティカレッジを2年かからず、1年半で卒業することが可能です。その後に4年制大学に編入すれば、トータル4年かかるところが、3年半で卒業できます。この場合、滞在費を1学期分抑えることができます。注意点として、コミュニティカレッジで取得した単位が全て認められるかどうかは、編入先大学の学部の卒業単位を事前に確認しておくのとコミュニティカレッジの担当アドバイザーに積極的に相談しましょう。
特に国際関係学、心理学、社会学、アスレティックトレーニングなどの専攻(学部)は4年制大学にありますが、コミュニティカレッジでは、専攻(学部)としてない場合があります。そのため、大学担当者はLiberal Arts & Sciencesという教養学部をお勧めしています。教養学部は一般教養科目が中心となり、4年制大学で希望する学部の基礎科目を取ります。また、「希望する専攻(学部)がたくさんありすぎて、出願するときに決められない」や「希望する専攻(学部)が決まっていない」場合も、一般教養科目が中心である教養学部を選択した方が専攻(学部)が変更しやすいです。
アメリカの大学の特長とは?
●各学期に入学・卒業する学生がいる
●卒業単位数:(4年制大学)約120単位、(コミュニティカレッジ)約60単位
※大学・学部により異なる
●留学生(F-1ビザ)は、1学期の履修単位数は12単位以上必須
●1学期の履修単位数を増やす、または夏学期(※夏学期は任意)を履修することで卒業時期を早めることも可能
●GPA(評定平均値)は4段階で2.0以上取得していれば卒業が可能