アフィニティでは2023年より、微力ですが留学費用に対して一部、奨学金を支給しています。選考試験(面談)に合格された、高校1年生の石橋慎理君が『アフィニティアンバサダー』第一号としてイギリスへ留学し帰国されました。
日本人も海外の人も、同じ人間であり根本的な部分は変わらない。大事なことは違いを尊重して関わることだと、今回の留学で大きな気づきを得ていらっしゃいました。アートに関心の高い慎理君ならではの視点で見たイギリスでの体験談は、かなり読み応えありです!!
目次
- 1 ■留学先について
- 2 ■なぜこの留学先を選びましたか?
- 3 ■留学してみて新たに発見した習慣や文化はありますか?
- 4 ■学校/コースについて
- 5 ■滞在先について
- 6 ■留学前に不安に思っていたことは?
- 7 ■留学して身についた力を教えてください
- 8 ■留学中の一番の思い出
- 9 ■学校以外や週末の過ごし方
- 10 ■あなたの留学にタイトルをつけるなら
- 11 ■留学生へのアドバイス/どんな留学を勧めますか?
- 12 ■1ヶ月の生活費はどのくらいでしたか?(食費/交通費/通信費/交際費・・・)
- 13 ■アフィニティについて
- 14 ■アフィニティへひとこと(サポートの感想や、相談してみて良かったことなど何でも結構です!)
- 15 ■担当カウンセラーからのひとこと
■留学先について
国、地域:イギリス
都市:オックスフォード
出発日:2023年7月28日
留学期間:1ヶ月
留学カテゴリ:語学学校
■なぜこの留学先を選びましたか?
元々、国を問わずアートやデザインに関することを海外で学んでみたいという気持ちがあり、そのような学校をアフィニティの担当の方に探してもらったところここが見つかりました。イギリスという国は世界のクリエイティブ業界においてもかなりの影響力を持っており、また、同等以上の力を持つアメリカに比べて治安がいいというのも理由の一つです。
■留学してみて新たに発見した習慣や文化はありますか?
街の景色が日本とは全く異なります。私が滞在していたオックスフォードでは、大学のみならず、周りの建物のほとんどが古く、歴史あるものばかりでした。ホームステイ先の家でさえ、ホストマザーによると築130年ほどらしく、おそらくそんな家がほとんどだと思います。日本でよく見るような形のモダンな家やビルは全くと言っていいほど見かけませんでした。ロンドンまで行くと流石にそのような建物はたくさんありますが、それでも東京や大阪などと比べると古い様式の建物がたくさんあります。日本人はよく我々の誇るべきものの一つとして「和」の文化を挙げますが、それ以上にイギリス人は彼らの歴史と文化を尊重して丁重に扱っているんだろうということを感じました。ホストマザーから聞いた話によると、自分の家の窓を修理したり、壁を塗るのでさえ行政の許可がいるらしいです。また、オックスフォードには広い芝生の公園がありましたが、そこもとても綺麗に整えられています。
もちろん、オックスフォード大学も「これが大学か」と思うほど厳かで美しいものでした。世界最古の大学にも関わらず、今もなお学生が十二分に学業に集中できる場所になるよう整えられており、大学としての機能だけでなく、歴史的に価値があるものを残すという意志も感じました。このように、日本とは全く違う観念によって、彼らの文化と歴史が本当に大事に受け継がれているとわかりました。
■学校/コースについて
学校名 :Kings Oxford
コース名 :English plus Art and Design
学校の評価
クラスの雰囲気:満足
教師の質:やや満足
コース内容:やや不満
学校の設備:満足
周りの環境:満足
スタッフの対応:満足
総評:やや満足
1クラスあたりの生徒数:11人〜15人
1クラスの日本人の割合:14人中3人
参加してよかったアクティビティ:Oxford University Christ Church college tour
印象に残った授業内容/学習方法
英語のクラスにおいて、授業内容は先生、そしてクラスのレベルによって異なりますが、私がいたレベル5のクラスではプリントが配られて、そこに書かれている問題を解いたり、そこに書かれている質問を周りの人とし合ったりなどが基本でした。ただ、一度だけ一時間半の授業時間のうち最後の三十分ほど、外に出て近くにある名所や美術館、本屋などを先生と共に訪れました。また、プリントだけでなく、ゲーム形式でいろんな人と話す機会を与えてくれる授業などもありました。例えば、同窓会を呈して、それぞれに自分の役の名前と他の人の情報が与えられて、他の人と話すことでどんどんとその人たちの情報を集めていくというゲームなどです。
アート&デザインのクラスでは、基本的には自分のやりたいことをずっとやって、アドバイスや助けて欲しいことがあれば先生に聞くという形です。多くの生徒は主に絵を描いていました。二人の生徒が共同で一つの絵を制作していた場面もあり、印象的でした。
⇒慎理君が参加した英語プラス アート&デザインのコースは、午前中に英語を学びながら、午後はアート講師の指導のもとでアートスキルを磨けるプログラムです。慎理君はデッサンや写真の編集作業などをしていたそうです。基本的なスキルについての座学ではなく、それぞれが作品を作りながら指導やアドバイスを受けるスタイルとなっているため、短期での参加も可能で、英語の条件もそれほど高くありませんので気軽に参加可能ですが、今回慎理君にとっては少し物足りなさがあったかもしれません。今後は海外のアート系の大学進学も視野に入れ、次の目標にしていただければと思います!
■滞在先について
滞在方法:ホームステイ
通学方法:バス
通学時間:11分〜20分
滞在先の評価
周りの環境:満足
設備:満足
通学路:満足
ファミリーの対応:満足
総評:満足
滞在先/ホストファミリーとの思い出
実際の留学前はホストファミリーによってかなりルールが違うと聞いていたので、どうなることやらと思っていましたが、今回のホストファミリーは「家の中で靴を履かない」くらいしかルールがなく、とても自由に楽しく過ごさせていただけました。家には、ホストマザーともう一人の留学生と私の3人だけで、ホストマザーもとてもフレンドリーな方でした。家に着いて数日後の晩御飯の後、彼女と一時間ほどオックスフォードのおすすめの場所や彼女が好きなアートについてなどを話しました。そしてその週末にはそのおすすめされた場所に行ってみたりもしました。また、今回の留学では8人の方にインタビューをしましたが、その最初の一人はホストマザーでした。他の人は大体三十分くらいで終わるところを、彼女は一時間も話してくれました。ホストファミリーとソリが合わなかったという話はよく聞く中で、このような素晴らしい人の家庭に滞在させてもらったのは幸運だったと思います。
■留学前に不安に思っていたことは?
強いていうなら、人種差別やホームステイ先についてのことは多少不安でしたが、そのようなことを含めて楽しもうという覚悟だったので、特別不安に感じていたということはありませんでした。
■留学して身についた力を教えてください
一人で生きていく力が少し身についたように思います。顕著な例で言えば、日本で外食をする際には必ず親がお金を払ってくれていました。イギリスでも確かに食費自体は親が支払ってくれていましたが、支払いの行為自体は自分でやっていました。そのおかげで、あまり高いものを買いすぎないようにと、値段をより一層意識するようになりました。もちろんこれは食事以外にも同様です。また、自分に関する問題が起きた時も自分だけで解決するようになりました。ロンドンからオックスフォードへとバスで帰る際に、バス停の場所が分からず困ったので、近くにいた運転手に聞いたり、お土産屋でちょっとぼったくられそうになったので交渉をしたりなどです。これらは小さいことですが、日本にいた間は私がやっていなかったことです。
⇒予測していない大小のトラブルや文化の違いによる困難なことは起こって当たり前、そんな経験をしに来た。違いがあるという前提で留学に来たので、むしろそれが知りたかった部分だと滞在中は思っていたと教えてくれました。目の前のことに冷静に対応し、行動し、その経験をしっかりと自分の力にされていて、本当に素晴らしいです!
■留学中の一番の思い出
オックスフォードからロンドンにバスで行こうとして、バス停でバスを待っていた時、たまたま隣にいた日本人の方が私に話しかけてくれました。そして、その方と二時間ほどある移動時間の間話をしました。その方は、日本の外務省に勤めており、今は某国の日本大使館にて働かれているようでした。そのバスの中で話したのに加えて、後日ご飯をご一緒させていただき、さらに貴重な話をたっぷりと聞かせてもらいました。知らない人に声をかけるというのはなかなか日本にはない文化で、出会い方は海外っぽいのですが、その相手が日本人でしかもすごい仕事をしている方というのは、なかなか面白い経験でした。
■学校以外や週末の過ごし方
学校の昼休みの時間はいつも友達と近くのレストランでご飯を食べていました。平日の学校終わりには、オックスフォードの街を歩いたり、美術館や博物館に行ったりしていました。また、そこで撮った写真を家に帰って編集したりなどです。毎週末にはロンドンに行き観光をしました。私は結構写真を撮りながら歩いて、マイペースに動くためあまり友達とは行きませんでしたが、それでも何度かは友達と一緒に遊びに行くこともありました。
■あなたの留学にタイトルをつけるなら
『 「あまり変わらない」を学んだ留学 』
⇒日本人も海外の人も、同じ人間であり根本的な部分は変わらない。大事なことは違いを尊重して関わることだと、大きな気づきを得ていらっしゃいました。だからこそ、違いを恐れず日本の若者にどんどん海外へ出て様々なことへチャレンジしてほしいという思いが含まれています!
■留学生へのアドバイス/どんな留学を勧めますか?
私が留学に行って最も学んだのは、外国人が日本人と比べてあまり変わらないということです。もちろん、宗教や文化の違いは大いにありますが、根本的な性格や人間性の違いは思ったほどありませんでした。例えば、多くの生徒は新しく入ってきた段階ではあまりみんなと積極的に話そうとはしていませんでした。また、日本では、留学に行ったら語学を伸ばすためにできるだけ日本人と話さないようにするべきだと言われますが、結構たくさんの外国人が休み時間には同じ国の人と話しています。他にも、私がインタビューをした限りでは、特に海外特有の考えだったりは得られませんでした。私はここに大きな違いがあると期待して留学に臨んだのですが、思ったほどのものではありませんでした。もちろん、私の滞在期間は一か月だけでありそこで関われる人は数が知れています。なので、実際には日本人とは全く異なる考え方を持った人はいるとは思います。しかし、その割合はそこまで高くないことは確かだと思います。この違いこそが留学や、海外での活動における一つの大きな壁だと考えていたのですが、実際にはそこまで大きくないということがわかったのです。つまり、私は留学に行く方たちは、そこまで人種や出身国の違いを意識して心配する必要はないのではないかと思います。彼らも我々と同じ人間であり、根本の部分はあまり変わりません。あとは、文化や宗教などの違いにリスペクトを払って、コミュニケーションをしていれば自然とといい関係を築けるのではないかと思います。
■1ヶ月の生活費はどのくらいでしたか?(食費/交通費/通信費/交際費・・・)
食費は8万ほど、交通費は3万5000円ほど、通信費は20000円ほど
■アフィニティについて
サポート満足度:満足
■アフィニティへひとこと(サポートの感想や、相談してみて良かったことなど何でも結構です!)
結果的には落ちてしまいましたが、トビタテの奨学金の申請書のサポートから、奨学金をいただいたり、留学先を探してくださるところまで、全てにおいて助けていただけたおかげで、今回の留学を実現することができました。ありがとうございました。
■担当カウンセラーからのひとこと
トビタテへの一度目の挑戦は残念ながら合格とはならず、私としてもなぜだろうと大変悔しい思いでしたが、アフィニティアンバサダーへ挑戦され、見事に奨学金を得られました!アフィニティアンバサダーとしても、さらなる挑戦をしてほしいと思っています。慎理君持前の観察力や冷静さに加え、留学で得たいこと、体験したいことをご自身の中で明確に持っていらっしゃった点が、留学中の積極的な行動に繋がったのではと感じています。体験談のお話を伺う中で、留学中に『これまで、(ご家族や周りに)助けられて生きてきたんだなあということを感じた。』とおっしゃっていました。大変すばらしい気づきを得られましたね。そんな慎理君の今後のご活躍を期待しています。楽しみです!!